「サタネラってどんなキャラクター?」 「サタネラの衣装はどんなの?」
この記事では、サタネラの衣装製作について紹介します。ぜひ最後まで読んで、ご自分の衣装作りの参考にしてください。
バリエーション(またはパ・ド・ドゥ)「サタネラ」とは
コンクールでよく踊られるバリエーションの一つ「サタネラ」
振付家アレキサンダー・ミシューチンが来日公演記念の特別インタビューで「サタネラ」について語っています。
カゾットの小説「悪魔の恋」をもとにマジリエ振付 ルベルとベヌア作曲により1840年に作られた
プティパの家族によりロシアに持ち込まれる
1848年リャードフによる編曲で「サタネラまたは愛と地獄」という名で上演
当初、ヒロインは「ベルゼブブ」という名だったが、プティパによりロシア人に聞きとりやすい「サタネラ」に変え、この作品名になった
現在のパ・ド・ドゥは1868年にプティパが振付。プーニに作曲を協力してもらいつつ、当時流行っていたパガニーニの「ヴェニスの謝肉祭」も編曲し、そのまま(「サタネラ」という)パ・ド・ドゥの名前になった
https://youtu.be/sSxO0E-VyQk
「サタネラ」は、18世紀フランスの作家ジャック・カゾットの「悪魔の恋(恋する悪魔)」をもとに作られたバレエ作品です。
婚約者のいる青年の魂を欲しがる悪魔が、あの手この手を使って青年を誘惑します。愛らしい魅惑的な踊りをするサタネラは悪魔の化身…衣装の基調色に黒が使われるのはこのためです。
上掛けの原図案を考える
デザインの基は、上掛けの図形案とそれに使用する資材(種類、色)で全ては決まります。
まずは上掛けの原図案を型紙に書きます。
資材を決める
プランAの場合
原図案をもとに、使用する資材(生地、ブレード、レーズなど資材の種類、色)を決めます。
土台の生地は濃ピンクのバックサテンシャンタン、これに黒のレース生地を重ね、周囲に黒のラッセルレースを置いてみます。
結果→周囲の黒レースの印象が強すぎて、モチーフであった八角形がぼやけてしまう。
外周の円形ラインを外し、黒のラッセルレースの種類を透け感のあるものに変更。
内側の基本ラインに、シルバー/黒のブレードを乗せます。
プランBの場合
土台の生地はモスグリーンのベロア、モチーフには黒のレース生地と黒のラッセルレースを使用。
結果→放射線状に配置したリーフ型モチーフをもう少し目立たせたい
リーフ型モチーフの周囲に白/シルバーのブレードを置く
結果→リーフ型モチーフははっきりする。モスグリーン部分が強調され、図形の印象が変わりました
身頃を作る
上掛けの図案と使用する資材(種類、色)が決まったら、それに合わせた身頃を作ります。
装飾
デザインの大枠が決まり、土台を完成させたあとは、スパンコールやダイヤスパンを一つ一つ手作業で縫いつけていきます。
プランAのデコレーション
プランBのデコレーション
出来上がり
プランA → クラシックチュチュ(ピンク)−8
(2020.3月リメイク→サタネラ衣装をリニューアル)
プランB → クラシックチュチュ(グリーン)−3
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